流行りに乗っかって③(仮)
3日目。
寝起き、ちょっと身体が楽なような気がする。
喉は相変わらず痛いが、少しは声が出るようになってきた。母親から「ハスキーボイスになったら、必ず杏子のマネをしなさい。今しかできないことをするのよ」と教えられてきたので、「星のかけらを探しに行こうagain」を頑張って歌う。
とりあえず今日も休んどくかってことにして、朝ごはんがてら初めてお粥を作ってみる。
実家の療養食、母親は雑炊を作ってくれていたので、お米と塩のみのお粥は食べた事がなかった。
レシピ通りに作って食べた。すぐにほんだしと溶き卵を混ぜて、しらすと刻みネギを上に乗っけて食べた。雑炊おいしい。
処方箋が出ていたことを思い出し、いつもの調剤薬局に電話してみる。薬剤師さんが「在庫も用意できてますし、これからおうち届けに行きますね!お代金は元気になったらお支払いしてくれればいいんで〜」って言ってくれた。優しさに包まれたなら。世界はそれを愛と呼ぶんだぜ。
友人とLINEをする。暇なので既読も返信も早い。なんなら喋っていない分、LINEではやたら饒舌になる。「飲料水がなくてピンチ」って話をちょろっとしたら、すぐに電話をくれる友人、明日から起こること全て幸せに繋がっていてほしい。
彼女との電話で、声が意外と出るようになっていたことに気がつく。考えてみたら喉もそれほど痛くない。熱も平熱!突然回復していた。調子にのって、エビマヨを作って食べる。美味しいけど自分の味つけに飽きてきた。
何か欲しいものはないかとか、生存確認で毎日連絡くれたりだとか、私の周辺人物は本当に良い奴ばっかり。野木亜紀子脚本のようだなとしみじみ思った。私の相関図に登場する子らには、この先これっぽっちも不幸がありませんように。
明日は運命の結果発表〜ドキドキ。