祝日

在宅勤務中、やることがなくて(仕事は「家ですべきこと」にはみなしていない)、祝日をどのように過ごすか考えていた。

情報解禁しただけで私の心をぐっと掴んだ映画があったのだけど、Twitterに溢れる感想に疲れてしまい、見る気が起きなかったあの映画を見に行こうと決めた。

 

さっそく映画館の空き状況を確認する。9時半からの回が良いかなと思いながら、あなたの休日の朝活なんて成功率は2割くらいよ、の声が私から聞こえたので念のため12時半の回も見てみる。ラブストーリーだからか見事にほぼ2席ずつで埋まっており、ここは鴨川河川敷か、と舌打ちしながら9時半の回を予約。昔より怒りとか憤りがモチベーションとなることが多くなった。

 

翌日、出勤時と同じ時間に起きて、洗濯を回す。作品をきちんと楽しめるように、と、出勤の時よりきちんとした朝ごはんをいただき、よそ行きの服に身を包む。

 

都心には9時過ぎなのにそれなりに人がいた。あなたはこれから仕事ですかね、あなたはきっと映画見るでしょ、やっぱりそうだ同じ階で降りるわ、と分類しながら到着。すでに開場していたので一目散に着席。

 

見終わる。他の人の感想を入れたくなくてすぐさまイヤホンをつけ、早足で会場を後にする。あのシーンも良かったな、あの言葉も、と思い返しながら2駅くらい歩く。あの駅で昨日割ってしまったグラノーラ皿を買おうと思っていたが忘れた。しばらく汁椀で代用することになるが、良い作品に触れた後はそれすらも良いと思える。

 

作品の影響をもろに受けやすい私は、その足で本屋へ向かう。お金がないので月一冊だけお給料日に買えるルールにしていたが、今月は買っていなかった。目星の本をアイテムに加え、帰路。お腹が空いていたので、行きずりの天丼とビールを食らった。祝日の過ごし方として、我ながら模範的行動である。